大人のバイオリン講座始まりました。
福岡は天神にあるイズタバイオリンで今年の初めから大人のバイオリン講座が始まってます。
昨年末から体験レッスンも準備して、この春に募集をし、、現在15名ほどの生徒さんが一気に集まりました。
3ヶ月の単位で進めていきます。ヒトは物事を体で覚えていく時に100日掛かるそうです、、3ヶ月ですね。
自分でも人前に3分位の小品を弾く際には3ヶ月最低時間を掛けます。
もっとも楽譜を見ればすぐにある程度は弾けるのですが、、身体が落ち着くのに掛かる日数は、経験から100日の様ですね。
近年、身体で物事を身につけることがSNSの発達で少ないようです。
この大人のバイオリン教室では年齢も20代から70代までのご婦人方中心の方が参加されています。
博多のご婦人方はものすごく探求熱心、ホント喜ばしいことです。
日常の生活とかけ離れた音楽の世界、楽器習得の世界にも何かしら得るものはたくさんあります。
単に、一人のレッスンをするだけでなく、アンサンブルを通じて人との関わりや交流や、アンサンブルではいろんな思いが交錯します。
そういったことは一人の活動では起きません。
ヒトは一人では生きていけないという事を実感証明するのは、まさにオーケストラでしょうね。
オーケストラという大きな形態でなくとも小編成の三人や四人のアンサンブルでも様々な事が起きます。
そのいろんなことが起きるのがとても素晴らしいのです。
①出来なかった事が出来るようになる
②前より少し早いテンポで弾けるようになる
③一回もミスなしで弾けた
④楽譜見ないで弾けた
⑤ちょっと自信がついた
こんな単純なことに喜びを感じるものです。
バイオリンという楽器は皆さんもご存知のように面白くて、愉しくて、もちろん苦労はあります。
今回、イズタバイオリンの大人の講座でバイオリンアンサンブルをして行くのですが、、これがピアノの合奏などはあり得ないのです。ピアノは楽器も大きいからね。
合奏という形態で成り立つ楽器と成り立たない楽器があるわけです。
ブラスバンドの楽器はたいていアンサンブルできますね。
バイオリンはソロでもアンサンブルでも成り立つ不思議な楽器です。
この大人のバイオリン教室の私が目標にしていることの一つに弦楽合奏を考えています。
ストリングスの響きは飽きないですね。一人の技量もそんなに苦労もしないし、ビブラートだってそんなに必要じゃないし、むしろ少なめが美しいです。
近年、バロック音楽のありようも原典主義で、オリジナル楽器で楽しむアマチュアやプロの団体も増えてきています。
右手に持つ弓だけだもバロック仕様の弓で演奏もしてみたいとも思っています。
人が活動する場所が多いとそれだけ多様化した人生が生きれると思います。イズタバイオリンのお部屋で皆さんが集まって、挨拶したり楽器やその他の話題で交流できるなんてホント素晴らしいことです。
その昔、50年半世紀前、私が楽器を始めた頃、大阪は天王寺の近くの寺田町あたりで毎日曜日にチェロやビオラ、バイオリンの楽器を持ち寄って、、
ノデラさんというフルートを趣味されてる方が指揮者で中心になって、7〜8名で弦楽合奏で楽しんでられるところへ、恩師の奥野先生が連れて行ってくださった事があります。その団体名今でも覚えてます。
ムジカトピアでしたね。
あの時の皆さんどうされてるのかしら、、元気だろうか?存命だろうか?
名前も覚えてるのはノデラさんだけ。
モーツアルトのディベルティメント136を生まれて初めて弾いたのはココが初めてでした。
ちなみに生まれて初めてドボルザークの新世界交響曲を弾いたのは堺フィルというアマチュアオーケストラでした。
難しくて弾くのが大変だったことを覚えてます。
大人のバイオリン教室の皆さんに軽く聞きました
『弾いてみたい曲ありますか?』
なんだったと思われますか?
それは 《パッフェルベルのカノン》なんです。
募集要項の案内にこの曲名が書いてあったので申し込んだという方が数人おられました。
今回、この講座に《パッフェルベルのカノン》予定しています。
講座は、おかげさまで人も集まって、多いので初級の方と中級以上の方に分けています。
教室では初級はベネチアクラス、中級以上はローマクラスというネーミングです。
も少し人が集まったらフィレンツェクラスかミラノクラスを作ろうかと思っています。
初めて、弾いた曲、聞いた曲、、その時の感動やその時にどんな風に思ってたかとか、、私は今でもその時の気持ちになれます。
ムジカトピアに恩師の奥野先生に連れて行ってもらった頃《ベートーベンのピアノ協奏曲 皇帝》が好きでした。
今でも好きです。九州交響楽団で演奏するときこの曲になった時の演奏会はいつも感動して弾いていました。
きっと、その昔のムジカトピアの弦楽器愛好家のモーツアルトの136、イズタバイオリンのベネチアクラス、ローマクラスの約15名の皆さんは
私が過去に初めて聴いた、弾いた時と同じように《パッフェルベルのカノン》の感動を持って帰って、、何年後もその気持ちが続いていくのかしらと思います。なんだかワクワクします。
音楽は勇気や希望、愛情や悲しみ怒り、、全ての人間の持つ感情を表現できます。
しかも時を経ても色褪せないタイムマシンです。