《イズタバイオリン 大人のバイオリン教室》は今月で1年になります。
始める前はどういう教材を使おうかと悩んでいました。
大人の方が始めるのだから、スズキのバイオリン教本は子供っぽくていまいちかなと思っていたんです。
でもセブシックやシェラディックのような専門的な練習は飽きてしまわれるかなと思ったので、自分で教材を作ろうかなとも思いました。
でも、やっぱりなんといってもバイオリンのテキスト王道No. 1はスズキ教本ですね。
《きらきら星》
全世界の国々に
《スズキバイオリンメソッド》が行き渡っていることを見ても、それは明らかです。
例えばドイツやフランス、アメリカにも
バイオリンの教則本はありますが、
あまり合理的ではありません。
人間の左手の指と言うのは1と2の指は人差し指と中指ですが、これは広がりやすいけど、くっつけるとなると結構困難が伴います。それは3の指、4の指、薬指、小指が参加するからです。
そういうことで考えると、鈴木の教則本は4本の指を1本ずつ音を覚えさせると言う非常に合理的な教則本です。
ボーイングにおいても(♬♬♫)から始めるのは素晴らしいことです。
鈴木鎮一と言うバイオリン教師は、数々の名演奏家を世界に送り出しています。
彼は戦後日本を復興させると言う使命を胸に抱き自分は宗教家か、あるいはバイオリン教師になるか、そのどちらかにしようと思ったそうです。
まさに《バイオリンの宗教家》になったわけです。
その様な素晴らしい教則本が現在はあるわけですから、私などが新しく教則本を書いたところで、二番煎じになるので、やっぱり鈴木の教則本を使うのは常道かと思います。
ピアノの世界では、バイエルやブルグミュラー、指の練習としてはハノンが有名です。
バイオリンの世界は歴史が長いので、しっかり伝統あるエチュードがたくさんあります。それをうまく選んで自分に必要なものを取り入れることが大切でしょう。
結局大人の教室を1年間やってみて思った事は基本に忠実にしなければいけない事でした。
鈴木の教則本を1巻から最低4巻5巻位までしっかり練習すると言うことに他ならないのです。(新しいバイオリン教本)や(篠崎の教本)もありますが、鈴木のバイオリン教則本を軸にして不足分を埋めていくのが良いでしょう。
教則本を書いてみればと言われることがよくあります。
そのうちまとめようと思っています。
教則本に書いてないことをまとめて本にしたいなとは思っていますが、何せ音楽は音ですから、今の世の中YouTubeと言うものがあるので、それを軸に教則本の基礎を作っています。