🎻あらやんとバイオリン弾こか🎻(12)
◆バイオリンを始めて2年未満、また『昔バイオリンを弾いていて再開したけんだけど最初からやり直してみたい』の様な方
◆また『クロイツェルをやってるんですが、どのような方針、方向性で練習していけば良いのかな』という方にどんな風にエチュードを使ったら良いのかお話ししていきましょう。
バイオリンはスズキのテキストでもわかるように一巻に《きらきら星》があります。バイオリンを弾く際に長い音を弾くと言うのはとても難しいことなのです。体を支えてボーイングも安定しなければいけないので(きらきら星)のように最初はチョコチョコした短い弓から練習するのが良いでしょう。
もちろん【スズキのテキスト】を使っていっても良いのですが、少し曲数が足らないと思いますので副教材に【新しいバイオリン教本の1巻2巻】を使って補いましょう。
手の形はイ長調の(ド♯)の形から入るのが自然だと思います。外国の教本等はハ長調から入るのが多いですが、これは最初は難しいかもしれません。なぜなら2の指が低いほうに動くと手の形を決めるのは少し大変な事なのです。
だまされたと思って【セブチックの教本の11番】をこれからずっと弾きましょう。
右手の練習です
短い弓から少しずつ長い弓にして慣れてきたらだんだんと全弓に近づけてこの《11番》を弾くのが良いでしょう。これはバイオリンを持った時に必ず弾くのです。
バイオリンには4本の弦があります。それをどのように移弦するのかが大切なことです。右手のとても良い練習になります。
左手の練習として【シェラディックの1番】を弾きましょう。
この本は薄いけども全部使わなくていいんです。この1番さえ弾けば事は足ります。もったいないけど1番から後は使わなくて結構です。
このシェラディックの1番もゆっくり弾けばいいのですが、まず最初はボーイングを全部切ってダウンとアップで弾いてください。弓の中央あたりで弾けるようになったら弓先、弓元でも弾けるように練習しましょう
初めからスラーで弾く必要は一切ないです
バイオリンを再開した方や初めて手にする方はこのセブチックとシェラディックを必ず毎日一回は弾きましょう。
クロイツェルの前にカイザーやウォルファールトのような教本もあります。その2冊については改めてまた解説します。
今回はクロイツェルの教本の構成をみてみましょう。
クロイツェルは(1766〜1831)ベルサイユに生まれいわゆる古典派時代の演奏家また教育者です。だから7ポジション以上のハイポジションはありません。名人芸のワンボウスタッカートもありません。そういう技術はパガニーニのカプリースなどで練習します。
このクロイツェルの教本ほど世界中でバイオリンを学習する際に使われているものは他にないと思います。
クロイツェル教本は全部で42曲あります。
練習目的のカタログのようなものです
配分を見てわかるとおりクロイツェルさんはカッコ 『トリルと重音は大切なのよ』と教えてくれてます。もちろん他のテクニックのスタッカートやレガート等の奏法等も大切なのですが、、クロイツェルさんはこの《トリルと重音》を練習してくださいと言ってます。
しかしここでもこのクロイツェルの教本だけでは足りません《セブチェックのトリル作品7》《重音作品1-4または作品9》で補って練習しましょう。
自分の練習が足らない時とか、弾くことが多くて少し荒れているんではないだろうかとか、そんな時にこのクロイツェルの教本を使うととても効果的です。特に40番以降はバッハの無伴奏をイメージしたような練習曲があります。
(つづく)